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トリドールがとても心配なので、IR情報の決算説明資料のデータを数期間読んで、
オイラなりに一生懸命分析してまとめてみました。
営業利益の推移
トリドールの営業利益は、2016年に前期比2倍以上の伸長を遂げており、この時期は過去最高利益を計上、同年4月の新卒入社式はハワイで行うというニュースも出てたし、この時は海外展開をにらんで海外人材の獲得に積極的だったんだね。
2016年は、出店数も1,092店舗(うち海外243)、2019年までにグループ1,600店舗体制へとイケイケで勢いづいてましたね。
でも翌年2017年は営業利益横ばい、2018年では2桁減益となってしまいました。
来年の入社式も海外でやるのかな?
決算資料では、営業利益が前期比△11.4%と2ケタ減益の理由は、原価、人件費、外部委託費の増加と為替差損(183百万)の計上で減益となりました、という簡単な説明だけでしたね。
海外店舗の収益動向についての説明が少ない様に感じました。
営業利益 (実績 ) |
前年比 (%) |
営業利益 (計画) |
計画比 (%) |
|
2015年3月 | 4,175 | |||
2016年3月 | 8,733 | 209.2% | 6,440 | 135.6% |
2017年3月 | 8,619 | 98.7% | 8,760 | 98.4% |
2018年3月 | 7,635 | 88.6% | 8,830 | 86.5% |
2019年3月 | 9,865 | |||
2020年3月 | 11,881 | |||
2021年3月 | 15,722 |
出店計画と海外比率
出店計画も「2025年までに世界6,000店舗展開、外食産業トップ10入りを目指す」と超積極的ですけど、なんか不安だな・・・
決算説明資料の営業利益と出店数、1店舗の利益と海外店舗比率を表にまとめてみました。
2018年と2021年を比較すると3年で営業利益(百万単位)が約2倍、出店数は約1.6倍、1店舗当たりの営業利益は1.3倍、出店数のうち海外店舗比率は34%→40%に上昇する見通しとなっています。
営業利益 | 出店数 | 1店舗利益 | 海外比率 | |
2015年3月 | 4,175 | 950 | 4.4 | 10.7% |
2016年3月 | 8,733 | 1,092 | 8.0 | 22.3% |
2017年3月 | 8,619 | 1,211 | 7.1 | 27.6% |
2018年3月 | 7,635 | 1,540 | 5.0 | 34.3% |
2019年3月 | 9,865 | 1,739 | 5.7 | 35.8% |
2020年3月 | 11,881 | 2,041 | 5.8 | 38.0% |
2021年3月 | 15,722 | 2,419 | 6.5 | 40.3% |
グラフで見るとこんな感じですね(赤棒は計画値)
日本は少子化で人口が減るので、日本食文化を海外に発信して海外で儲けま~す!
という経営方針通りの傾向が出ているけど、本当に大丈夫なのかな?
うーん、オイラの目には、トリドールの成長戦略は海外出店への依存度がどんどん高くなっていく様に見えるけど大丈夫なの?
海外への出店投資が競合他社を押しのけて、絶対無敵モードのヌルゲー並みにうまくいくとしても1店舗当たりの利益額が上昇し続ける見通しなのは、低賃金の外国人労働者を採用して店舗運営オペレーションは日本のバイトより優秀に出来るという前提があって、既存店舗より高い利益率(為替要因も含めて)が実現できるハズ、ということなのかな?
それと「2025年までに全世界で6000店舗」は、2021年の出店数計画2419店と比較すると、2021年から4年で2.5倍というとてつもない高い目標に見えるけど?
外国の外食産業の企業を店舗ごと大量にM&Aしないと達成できないんじゃない?
そうすると、海外展開で多額の資金が必要になるので、投下資本の回収期間は長くなる?
海外店舗比率が高くなるので店舗管理コストも増える、為替レートが減益要因になる確率も増えるかもしれないよね?
世界的な多店舗展開の成長戦略は、投資効率に問題がありそうな気がするんだけどね・・・
ちょっと、オイラの頭ではトリドールの成長戦略は理解できそうにないよ(;^^)
誰か教えて、エラい人w